ナビゲーション表示切り替え

詳細はこちら

© faro WORKPLACE

野村在

どうしようもなくかけがえのない

Period
2025.8.2.Sat 9.6.Sat
カレンダーに追加
Location
中目黒
アクセス情報を確認する
Cooperation
QUMU

野村在個展「どうしようもなくかけがのない」をfaroWORKPLACE (FARO中目黒)にて開催いたします。
(日・月、8月12日(火)休み 11時〜19時)
◯OPENING RECEPTION 8月2日(土)18時〜 PERFORMANCE 19時〜

同時開催:野村在「Untitled −君の存在は消えない、だから大丈夫」継続中の作品公開@FARO神楽坂・WINDOW GALLERY 
*窓の外からご覧頂く展示です。


野村在は、「存在」と「記憶」の関係を主題に制作を続けるアーティストです。写真、インスタレーション、改造した機械など、多様なメディアを駆使しながら、存在と消失、そしてそれに伴う記憶の在り方を探求しています。

野村の制作姿勢には、日常の中に静かに潜む「この瞬間に在るもの」や「消えた(はずの)何か」に光を当て、それらの痕跡を別のかたちで作品として残そうとする意図があります。そうした制作行為を通じて、記憶の中で存在はどのようにとどまり、変化し続けるのかを問いかけてきました。

たとえば、人物が写った写真のイメージを水に溶かすように解き放ったり、人間の存在をDNAデータとして紙に転写したりするなど、物質を新たな形に昇華させながら、気配や時間の揺らぎを可視化する手法は、野村の作品における特徴のひとつです。こうして生み出される表現は、繊細でエモーショナルな響きをもち、感覚や記憶に深く働きかけるのです。

また野村は、現代のメディア技術の進化が「存在」の意味に及ぼす影響にも関心を寄せています。デジタル化や情報の記録・保存が高度に進む中で、私たちは物理的な実体だけでなく、データやAIといった新たな「存在」とも向き合うようになりました。そうした現代的な視点を取り入れながら、野村の作品は鑑賞者の内面と深く共鳴し、「変化すること」と「普遍であること」のあわい、そして「いま、ここに生きていること」の意味へと静かに気づきを促します。

今回展示される新作は、以前から少しずつ取り組んできた「音と存在」にフォーカスを当てています。これまで幾度となく作品制作を共にしてきた技術者たちと、録音と再生、そして音の物質化という機能を併せ持つ特別な蓄音機が制作されました。ギャラリー空間で、その機械を使ったパフォーマンスも行います。


展示を見終えた後、世界の音がどのように感じられるか。
ぜひ、作品との時間を体感していただければ幸いです。

Read More 詳細はこちら

詳細はこちら Close

野村在

野村在 Zai Nomura
website
instagram

「存在」と「記憶」の関係を主題に制作を続けるアーティストです。写真、インスタレーション、改造した機械など、多様なメディアを駆使しながら、存在と消失、そしてそれに伴う記憶の在り方を探求しています。

1979年生 ニューヨーク、神戸、東京を拠点に活動。
2009年 ロンドン大学ゴールドスミス校 MFA 取得
2013年 武蔵野美術大学造形研究博士後期課程 造形芸術専攻作品制作研究領域修了

主な展覧会
2025年 「今日、という日」(PARCEL、東京)
2024年 第17回shiseido art egg 「君の存在は消えない、だから大丈夫」(資生堂ギャラリー、東京)、「Can’t Remember I Forgot You 忘れたことすら、覚えていない」(トーキョーアーツアンドスペース本郷、東京)
2021年 「Echoes」 (Ulterior Gallery、ニューヨーク)
2020年 333 (Japan Society ギャラリー、ニューヨーク)
2018年 「鏡と穴-彫刻と写真の界面」 vol.7 野村在 (galleryαM、東京)
2016年 あいちトリエンナーレ2016 (愛知)

今後の展覧会
2025年 SEOUL MEDIACITY BIENNALE

portrait photo by TomoyoYamazaki

Read More 詳細はこちら

詳細はこちら Close

  • Works
  • Work Place

Works

  • Untitled (君の存在は消えない、だから大 丈夫)

  • バイオフォトンはかくも輝く(若い日本人の青年とその美しい妹、1941)  (参考作品)

  • ルイ (参考作品)

  • ファントーム (参考作品)

  • ロスト & ファウンド(記憶のわたあめ)  (参考作品)

  • Today (参考作品)

  • Lightigure (参考作品)

Untitled (君の存在は消えない、だから大 丈夫)

1人分のDNAデータが、天井に設置された打刻機で、心拍のリズムに合わせて穿孔テープに打刻されていく作品。
壁に投影された数字は、どれだけのデータが打刻されたかを示し、床にはテープが積まれていく。
2024年資生堂ギャラリーでの展示からスタートしたこの作品は、1人分を打刻し終わるまで継続される。 

Credit
Exhibition at 資生堂ギャラリー / Photo by 加藤健
Year
2024
Material
DNAデータ、穿孔テープ打刻 器、マイクロコンピューター、紙、プロジェクター
Size
36.6 x 19 x 25.2cm / variable

バイオフォトンはかくも輝く(若い日本人の青年とその美しい妹、1941)  (参考作品)

Credit
photo by 大町晃平
Year
2024
Material
ガラス、UV-ピグメント印刷、ステンレス金具
Size
50 x 62.5 x 0.5 cm

ルイ (参考作品)

誰にも届かず、誰にも読まれなかった手紙や日記を点字に翻訳し、ガラスの箱の内壁に施した作品。
逆文字になるように刻まれた点字の言葉は、強烈な光が当たった瞬間に正文字の影が壁に浮かび上がる。

Year
2024
Material
誰にも読まれなかった手紙、ガ ラス玉、ガラス、ステンレス
Size
31.8 x 30.2 x 7 cm

ファントーム (参考作品)

写真を水に転写する印刷装置。
データで送られてくる、それぞれの人の、大切な故人のポートレートを水に浮かび上がらせる作品。

Credit
exhibition at 資生堂ギャラリー/ photo by 加藤健 /cooperated by QUMU
Year
2024
Material
水槽、水、インクジェットプリン ター、LED 有機モニター、オゾン 発生装置、マイクロコンピュー ター、インターネットクラウド
Size
102×152×60cm

ロスト & ファウンド(記憶のわたあめ)  (参考作品)

忘却されていくかつての記憶を飴板に写真転写し、その飴の写真板をわた飴にする装置とパフォーマンス。
参加者は1枚の飴の写真板を選び、その写真で出来た綿あめを持ち帰り、食べる事も出来る作品。

Credit
Exhibition at TOKAS / cooperated by KANRO Inc.
Year
2024
Material
ステンレス、わたあめ機、除湿 機、グラインダー、アクリル、 ビデオモニター、メディアプレイ ヤー、ケーブル、あめ、食用イン クプリント、プラスティックバッグ

Today (参考作品)

映像作品<Today>シリーズ。
世界中で稼働し続けるCCTV(監視カメラ)を通して目にした、人々の記録。
それぞれの映像に、作家本人による音がつけられている。

Credit
exhibition at PARCEL / photo by 大町晃平 / cooperated by QUMU
Year
2025
Material
アクリル、LEDマトリックスモニ ター、スピーカー、マイクロPC、 7セグメントLED、電源、ほか
Size
24cm x 36cm x 16cm

Lightigure (参考作品)

Credit
exhibition at 愛知トリエンナーレ2016
Year
2016
Material
ラムダプリント、アクリル、ステンレス