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© faro WORKPLACE

Alfredo Jaar

The Future is Now

Period
2023.4.28.Fri 7.8.Sat
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SCAI THE BATHHOUSE
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アルフレド・ジャー (1956年、チリ生、ニューヨーク在住) は、世界各地の主要な美術館や名だたる国際展で作品を発表する美術家であり、また建築家や映画監督としても活動しています。作品はニューヨーク近代美術館やグッゲンハイム美術館 (ともにニューヨーク)、ポンピドゥ・センター(パリ)をはじめとする各国の美術館に収蔵され、これまで60冊以上におよぶ書籍がジャーを紹介してきました。日本では、2018年に第11回ヒロシマ賞を受賞。2023年7月には、広島市現代美術館で受賞記念展が開催される予定です。

ジャーの作品は、現代社会を反映し問題を喚起することで世界的に知られています。各地の人権侵害や社会的不公正などに関して、綿密なリサーチを長い時間をかけて行い、情報を見つめ直して深く洞察することで、表層ではなく真相に光を当てアート作品として昇華しています。“Art of Illumination”と評される作品は、ジャーの鋭い観察眼を通し、言葉・ネオン・ 写真などを中心としたメディアを介して現され、体感として経験されるものです。そのいずれもが、主体的に考えることや真実を見抜く力を私たちがもてるように導いてくれます。

今春、新しくオープンしたシェアオフィスFARO中目黒の一角に設けられたギャラリーFARO WORKPLACEは、灯台や道標を意味する「FARO」と、働く場所「WORKPLACE」を合わせて名づけられました。現代美術の作品展示と作家紹介を通して、社会の様々な事柄に目を向けて思考を深め、コミュニケーションを促すような活動を行って参ります。
ジャーによる「The Future is Now」という示唆的な本展のタイトルは、FARO WORKPLACEの希望でもあり、本展でオープンを迎えられることはこのうえない喜びです。
ジャー氏による作品のメッセージが皆さまに力強く届いていくことを願っております。

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Alfredo Jaar

アルフレッド・ジャー (1956年、チリ、サンディアゴ生。ニューヨーク在住) チリで建築と映像制作を学んだ後、82年にニューヨークに拠点を移し活動。美術家、建築家、 映画監督として、世界各地で継続して作品を発表しています。日本でも『現代の写真 I「失われた風景̶幻想と現実の境界」』(1996年、横浜美術館)やヨコハマ国際映像祭(2009年、Bank ART Studio NYK)、第2回恵比寿映像祭(2010年、東京都写真美術館)、『LOVE展:アー トにみる愛のかたち―シャガールから草間彌生、初音ミクまで』(2013年、森美術館)、「あいちトリエンナーレ」(2013年、名古屋市美術館)、2018年に第11回ヒロシマ賞を受賞。 2023年春には広島現代美術館での個展を控えています。
これまでに参加した主な国際展として、ヴェネチア・ビエンナーレ(1986、2007、2009、2013)、サンパウロ・ビエンナーレ(1987、1989、2010、2021)、ドクメンタ(1987、2002)、ホイットニービエンナーレ(2022)など。

主要な展覧会に、The New Museum of Contemporary Art(ニューヨーク)、ホワイトチャペル(ロンドン)、Museum of Contemporary Art Chicago(シカゴ)、Museum of Contemporary Art of Rome(ローマ)、Moderna Museet(ストックホルム)があり、近年の主な展覧会として、Musée des Beaux Arts(ローザンヌ)、Hangar Bicocca(ミラノ)、Alte Nationalgalerie(ベルリン)、Berlinische Galerie (ベルリン)、Neue Gesellschaft fur bildende Kunst e.V.(ベルリン)、Rencontres d’ Arles(アルル)、KIASMA(ヘルシンキ)、 Yorkshire Sculpture Park(ウェイクフィールド)、ZEITZ Museum(ケープタウン)などがあります。

また、ジャーの世界各地で70以上の公的な事柄への介入を実現し、60冊以上に及ぶ彼に関する書籍が出版されています。

1985年にグッゲンハイムフェロー、2000年にマッカーサーフェローに選出され、2013年には母国チリにて国立造形美術賞を受賞、 2018年にヒロシマ賞、2020年にハッセルブラッド国際写真賞を受賞。
作品の主な所蔵先には、The Museum of Modern Art、Guggenheim Museum(ニューヨーク)、Art Institute of Chicago、 Museum of Contemporary Art(シカゴ)、MOCA、LACMA(ロスアンジェルス)、MASP、Museu de Arte de São Paulo(サンパウロ)、TATE(ロンドン)、Centre Georges Pompidou(パリ)、Nationalgalerie(ベルリン)、Stedelijk Museum(アムステルダム)、Centro Reina Sofia(マドリッド)、Moderna Museet(ストックホルム)、MAXXI、MACRO(ローマ)、Louisiana Museum of Modern Art(フムレベック)、MAK、MUMOK(ウィーン)、広島市現代美術館(広島)、徳島県立近代美術館(徳島)、 M+(香港)、MONA(タスマニア)、また世界各地のプライベートコレクションに作品が所蔵されています。

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  • Works
  • Work Place

Works

  • Be Afraid of the Enormity of the Possible

  • You Do Not Take a Photograph, You Make It.

  • Alfredo Jaar "Teach Us to Outgrow Our Madness"

  • This is not America

  • A Logo for America

Be Afraid of the Enormity of the Possible

哲学者エミール・シオラン(1911-1995)によるエッセイ集「A Short History of Decay」(崩壊についての短い歴史、1949 年)の詩の一節を引用した作品です。 悲観的といわれるそのエッセイ集は、ルーマニア人であるシオランが第二次世界大戦後パリに腰を落ち着け、はじめてフランス語で書いた書籍です。悲観主義でニヒリスティックといわれるシオランは、その反面、詭弁的な理想主義や道徳概念に惑わされず、人間の存在の核に迫った人物といわれています。 また、作品は鮮やかな赤・オレンジ・黄色というしばしば警告の色である色彩の光を放っています。大文字の言葉と相まって注意を引き、人々の関心を呼び 起こします。時代や社会、個人の関心によっても捉え方が異なるであろうこの言葉から、鑑賞者自らが何を読み取るかの重要性を示唆しているのです。

The work quotes a line from a poem in A Short History of Decay (1949), a collection of essays by philosopher Emile Cioran (1911-1995). This pessimistic essay is the first book written in French by Cioran, a Romanian, who had begun to live in Paris after World War II. Cioran is said to be pessimistic and nihilistic, but on the other hand, he is alsosaid to be a man who got to the core of human existence, free from sophomoric idealism and moralizing concepts.
This work made by the neon shines bright with bright red, orange, and yellow, colors that are often used for warning signs. Combined with the capitalized words, they throw attention and arouse interest. The work suggests the importance of the viewer’s own interpretation of the words, which may be perceived in different ways depending on the period, society, and personal interests.

Year
2015
Material
Neon
Size
122×189cm

You Do Not Take a Photograph, You Make It.

アメリカの写真家アンセル・アダムス (1902-1984)の言葉から引用されています。数億を超える写真が、毎日ネット上にアップロードされ、私達は日々流れ込むイメージの洪水で、読み取る力や感性が麻痺しているといえます。今日、この言葉は新たな意味を帯び、「イメージの生産者として、その消費者としての 私達自身の責任」を問いかけます。また、同じ言葉が書かれたポスターを観賞者が手に取り、持ち帰ることができます。重ねられたポスターの彫刻としての形態が徐々に失われる一方で、アート界の制限や展示空間を超え、言葉の持つ思想がより広がることを意図しています。

The work is based on a quote attributed to American photographer Ansel Adams (1902-1984).In today’s culture of digital photography and software manipulation, with hundreds of millions of photos uploaded to the Internet every day, we must be bombarded with images daily, paralyzing our ability to read and sense them. This work urges us to consider our own responsibility as image makers and consumers. Also, printed posters with the same words on the work can be picked up by viewers and taken outside. While the layered posters gradually lose their sculptural form, the intention is to expand the thought of the words beyond limitation of the art and the exhibition space.

Year
2013
Material
Light Box with B/W transparency and printed matter
Size
LB 152×152×7.7 cm / PM 70×70×70cm

Alfredo Jaar "Teach Us to Outgrow Our Madness"

COVID-19 パンデミックの影響を受けているホームレスの人々を支援するファンディングのために制作された作品です。「われらの狂気を生き延びる道を教えよ」は1969年に大江健三郎(1935-2023)によって書かれた、中編小説のタイトルです。その言葉は、大江が影響を受けた20世紀最大の詩人といわれるウィスタン・H・オーデン(1907-1973)による詩の一節から引用されました。オーデンはイギリス出身でアメリカに移住し、病める社会への対処法、病める個人の救済を主題にすえた詩を多く残しています。

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アルフレッド・ジャー (1956年、チリ、サンディアゴ生。ニューヨーク在住) 。

チリで建築と映像制作を学んだ後、82年にニューヨークに拠点を移し活動。美術家、建築家、 映画監督として、世界各地で継続して作品を発表しています。日本でも『現代の写真 I「失われた風景̶幻想と現実の境界」』(1996年、横浜美術館)やヨコハマ国際映像祭(2009年、Bank ART Studio NYK)、第2回恵比寿映像祭(2010年、東京都写真美術館)、『LOVE展:アー トにみる愛のかたち―シャガールから草間彌生、初音ミクまで』(2013年、森美術館)、「あいちトリエンナーレ」(2013年、名古屋市美術館)、2018年に第11回ヒロシマ賞を受賞。 2023年春には広島現代美術館での個展を控えています。
これまでに参加した主な国際展として、ヴェネチア・ビエンナーレ(1986、2007、2009、2013)、サンパウロ・ビエンナーレ(1987、1989、2010、2021)、ドクメンタ(1987、2002)、ホイットニービエンナーレ(2022)など。

主要な展覧会に、The New Museum of Contemporary Art(ニューヨーク)、ホワイトチャペル(ロンドン)、Museum of Contemporary Art Chicago(シカゴ)、Museum of Contemporary Art of Rome(ローマ)、Moderna Museet(ストックホルム)があり、近年の主な展覧会として、Musée des Beaux Arts(ローザンヌ)、Hangar Bicocca(ミラノ)、Alte Nationalgalerie(ベルリン)、Berlinische Galerie (ベルリン)、Neue Gesellschaft fur bildende Kunst e.V.(ベルリン)、Rencontres d’ Arles(アルル)、KIASMA(ヘルシンキ)、 Yorkshire Sculpture Park(ウェイクフィールド)、ZEITZ Museum(ケープタウン)などがあります。

また、ジャーの世界各地で70以上の公的な事柄への介入を実現し、60冊以上に及ぶ彼に関する書籍が出版されています。

1985年にグッゲンハイムフェロー、2000年にマッカーサーフェローに選出され、2013年には母国チリにて国立造形美術賞を受賞、 2018年にヒロシマ賞、2020年にハッセルブラッド国際写真賞を受賞。
作品の主な所蔵先には、The Museum of Modern Art、Guggenheim Museum(ニューヨーク)、Art Institute of Chicago、 Museum of Contemporary Art(シカゴ)、MOCA、LACMA(ロスアンジェルス)、MASP、Museu de Arte de São Paulo(サンパウロ)、TATE(ロンドン)、Centre Georges Pompidou(パリ)、Nationalgalerie(ベルリン)、Stedelijk Museum(アムステルダム)、Centro Reina Sofia(マドリッド)、Moderna Museet(ストックホルム)、MAXXI、MACRO(ローマ)、Louisiana Museum of Modern Art(フムレベック)、MAK、MUMOK(ウィーン)、広島市現代美術館(広島)、徳島県立近代美術館(徳島)、 M+(香港)、MONA(タスマニア)、また世界各地のプライベートコレクションに作品が所蔵されています。

Year
2020
Material
PVC adhesive foil matt black mounted on mirror
Size
50.8×50.8 cm

This is not America

1987年、タイムズスクエアの巨大な電光掲示板に流した作品をもとにした写真作品です。投影された「THIS IS NOT AMERICA」という強烈な言葉と、アメリカ大陸をイメージしたコミカルな動きをする電光掲示板のサインは大成功を収め、多くの反響と議論を呼びました。当時のアメリカはラテンアメリカとの政治問題を抱え、移民の差別や抑圧に悩まされていました。時を経て2014年、現代に融合するように再構成された先品が再びタイムズスクエアに投影されます。当時と変わらない、大国による不公正を想起させ、改めて、同じ問題が継続していることが強調されました。アメリカは多くの移民や人種で成立し、ボーダーを超えた共存がある事を訴えています。

Photo by Nobutada Omote

Year
1987
Material
Fujiflex print face-mounted on plexiglass
Size
61×61cm (frame size)

A Logo for America

1987年、タイムズスクエアの巨大な電光掲示板に流した作品をもとにした写真作品です。投影された「THIS IS NOT AMERICA」という強烈な言葉と、アメリカ大陸をイメージしたコミカルな動きをする電光掲示板のサインは大成功を収め、多くの反響と議論を呼びました。当時のアメリカはラテンアメリカとの政治問題を抱え、移民の差別や抑圧に悩まされていました。時を経て2014年、現代に融合するように再構成された先品が再びタイムズスクエアに投影されます。当時と変わらない、大国による不公正を想起させ、改めて、同じ問題が継続していることが強調されました。アメリカは多くの移民や人種で成立し、ボーダーを超えた共存がある事を訴えています。

Photo by Nobutada Omote

Year
1987
Material
Fujiflex print
Size
64.4×50cm (frame size)