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手塚愛子 ベルント・フリーベリ 井上揚平(鎌倉緑青)

The Peacock Room

Period
2024.11.1.Fri 12.7.Sat
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Location
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Cooperation
AIKO TEZUKA STUDIO ギャラリー北欧器 鎌倉緑青
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ドイツと日本を往来しながら制作を続ける手塚愛子の、孔雀の絵柄が織り込まれた織物が解かれた作品からイメージを広げ、 東洋の陶磁器に影響を受けたベルント・フリーベリの器に、西洋技術を学んだ後に日本の山野草を扱うフローリストとして 活動する井上揚平が花を挿す、「The Peacock Room」展を開催致します。

 

 展覧会タイトルの由縁となる実在の「The Peacock Room」は、1877年にロンドンの海運王の依頼で設計され、ジェーム ズ・マクニール・ホイッスラーによって改装されたダイニングルームです。この部屋は、着物姿の女性の肖像画や孔雀の絵が 壁面を飾り、当時の東洋趣味を反映してつくられました。さまざまなドラマを経て、現在はワシントンD.C.のスミソニアン協 会・フリーア美術館に移築展示され、多くの来訪者が訪れています。 

 

また、部屋の名前にもなったPeacock(孔雀)は、東南アジアからアフリカに生息し、東洋では幸運や繁栄を象徴する神聖な 生き物として愛されてきました。西洋でも古代から女神の使いや虚栄心の象徴として描かれ、キリスト教の図像にも登場しま す。孔雀の美しさは異なる文化間で象徴として表現され、多様な解釈を生み出してきました。それにより、他国への尊重が促 され相互理解も深まってきたと言えるでしょう。

 

 文化や技術の出会い、交流を通じた対話から生まれる調和。faroWORKPLACEバージョンの思索を深める小さな空間「The Peacock Room」にぜひお越しください。

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手塚愛子 ベルント・フリーベリ 井上揚平(鎌倉緑青)

手塚愛子 Aiko Tezuka
Aiko Tezuka website
instagram
1976年東京生まれ/ベルリン・東京を拠点に制作活動
文化的背景を持つ既製品の織物や、自身でデザインした西陣織などを用いて作品を制作。代名詞ともいえる、織物の糸 を解き残された糸を編み直すという手法を用いた表現は、構造を表出させ再構築するという制作の核心を成す。歴史や 文化のリサーチから始まる作品は、日本と西洋、工芸と美術、過去と現在といった異なる要素や文化の出会い、または 分岐点についての考察を促し、現代の私たちに示唆を与える。
公開中の展覧会に「Batik Nyonyas: Three Generations of Art and Entrepreneurship」プラナカン博物館 (シンガポール)、「DISSONANCE」 ルーマニア国立美術館(ブカレスト)、「 それは いつかの だれかの どこかの 世界」 熊本現代美術館がある。近年の展示に、東京都現代美術館、福岡市美術館、国立新美術館、兵庫県立美術館、 豊田市 美術館、岡崎市美術博物館 、テキスタイル博物館、アムステルダム国立美術館 (オランダ)、ヨハン・ヤコブ美術館 (ス イス)、韓国国立現代美術館 (韓国)、アヤラ美術館 (フィリピン)、 ターナー・コンテンポラリー現代美術館(イギリス)、 ベルリンアジア美術館、ハンブルク美術工芸博物館 、マンハイム美術館(ドイツ)、浙江美術館(中国)がある。

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ベルント・フリーベリ Berndt Friberg
ギャラリー北欧器
instagram
1899年スェーデン、ホガナス生まれ/1981年没
13歳よりホガナス製陶所で作陶助手として働き始め、いくつもの窯を渡り歩き、35歳までの22年間、轆轤職人として下 積み時代を過ごす。1934年にスウェーデンに帰郷し、グスタフスベリ製陶所に籍を置く。ウィルヘルム・コーゲ氏に師 事し、1941年に独立すると共に、グスタフスベリ内に自身の工房を設立した。生涯にわたり数十万点に及ぶ器を轆轤で 制作し、日本や中国、朝鮮の古陶磁からインスピレーションを得て、フォルムや釉薬を厳格なまでに真摯に追求した。 その作品はスウェーデン国王をはじめ、イブ・サンローランやロバート・メープルソープなど、世界中のコレクターに愛さ れている。作品は、スウェーデン国立博物館、ニューヨーク近代美術館、ビクトリア・アンド・アルバート美術館、京都 国立近代美術館など、世界各国の美術館に収蔵されている。         
ギャラリー北欧器websiteより抜粋

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井上揚平 Yohei Inoue
鎌倉緑青
instagram
1978年神奈川県生まれ
いけばな、ヨーロッパスタイルの花、なげいれを学びカテゴリーにとらわれない独自のスタイルを築いている。 日本の豊かで美しい季節の情景をもとに歴史、風土、文化を紐解き、美術 、工芸 、骨董などを合わせ、自然を身近に感 じられる新しい時代の表現を行っている。四季折々の野山の植物を使った、場に合わせたしつらいは、様々な分野の 人々から支持を得ている。 2022年村松朋広氏(画家)とクリエイティブプラットフォームGREEN BLUE STUDIOを設立。 2023年1月に野の草花を扱う店舗兼アートスタジオ「鎌倉 緑青」を鎌倉・長谷に構える。 2024年9月作品集「緑青|山是山水是水」を発刊。

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  • Works
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Works

  • Fragile Surface – Blue Peacock (24-01)

  • 無色透明の 広がるもの

  • 閉じたり開いたり そして勇気について(1)

  • Bernt Friberg

Fragile Surface – Blue Peacock (24-01)

Credit
Aiko Tezuka Studio
Year
2024
Material
解かれた織物、木枠
Size
46 x 33.6 cm

無色透明の 広がるもの

コロナウィルスの問題は、無色透明であること、と、コロナ禍の時にバスに乗っていてふと気づいた。もしも色や形があるならば、その存在に気づき避けることができるのに、と。思えば歴史上問題だったことは、いつも当時は無色透明に存在した、ということ。無色透明のものを刺繍する、つまり何も刺繍しない、という刺繍を試みた。
手塚愛子websiteより

Credit
Aiko Tezuka Studio
Year
2022
Material
既製品の織物から引き抜いた糸で刺繍、オーガンジー
Size
224x166.5x15cm(installation、variable)(cloth:150x60cm each)

閉じたり開いたり そして勇気について(1)

閉じたり開いたり そして勇気について
ドイツの弁護士に、君は brave – 勇敢だね、と言われたことがあります。単身で外国でアートなんかをしていることが。確かに母語の国で家族と暮らす人にとってはそう見えるのかもしれませんが、私にはその言葉が妙に印象に残りました。

今回の新作は、長崎の出島を旅したことがきっかけとなっています。船しかなかった時代、死ぬかも知れないのになぜ彼らは危険を冒してまで海を渡り、知らないところへ行くのか。なぜ知らないものを見たいのか。私は弁護士に言われたことと出島を、なんとなく重ねて考えていました。開くことと閉じること、それに伴う勇気と好奇心について。

17世紀の鎖国に至った経緯と、江戸と明治の境目の開国の在り方が、私たちの現在の日本を決定づけました。海外から日本を見た時、その特殊性と近年さまざまな意味で閉じる方向に向かっている日本について、度々考えます。それはインターネットという仮想空間に翻弄されている現代人にとって、世界に向かって閉じること・開くこととはどのようなことだろうか、という問いとも重なります。

新作の織物には、鎖国以前の欧州の織物、出島の時代に作られた地図、オランダ東インド会社のロゴ、隠れキリシタンの更紗模様、江戸ー明治期の作者不明のスケッチ、明治の開国時の英語辞書、欧州の時制を学ぶための時計、意思疎通のための絵文字、言葉によってAI画像生成されたイメージ、などが散りばめられています。謎解きのような、「読む織物」として。

手塚愛子
2023年12月

Credit
Aiko Tezuka Studio
Year
2023
Material
解かれた織物(ジャカード織、作家によるデザイン、組成:正絹、ポリエステル)、木製パネル 織物製作:加地織物(京都西陣織)
Size
112x145.5x3cm

Bernt Friberg

Credit
ギャラリー北欧器
Year
1950
Material
陶磁器
Size
miniature - middle